輝きを取り戻せますよ!
真珠は「手入れが不可欠な唯一の宝石」 です。 それはその成分、 構造に起因します。
主成分である炭酸カルシウムは酸性の水で溶けるという性質があります。
炭酸カルシウムの小さな結晶が何百、何千と層をなして積み重なって真珠層を作っていることは
第3節で述べましたが、 この構造も手入れに関係してきます。
たとえばこの層の一番上の結晶(表面の結晶)が酸で溶けて変形したとします。
たちまち光の散乱という現象が起きます。
これは私たちの目には 「真珠がくもってしまった」というふうに映ります。
構造面からいうと、表面に僅か数ミクロンでも凹凸ができると光沢鈍化が起きます(写真12)。
結晶が溶けるという現象を考えてみます。 汗や手のアブラが付いた状態を想定してみましょう。
真珠の表面にそれら汗やアブラが付着します。
成分として油分が入っていますから粘着性があり、蒸発しにくいわけです。
密閉した容器に入れた場合一層蒸 発はしにくくなります。
もともと汗やアブラは酸性を帯びていますから結晶は溶け出します、蒸発しにくいので長時間これが続きます。
結果的に数ミクロンレベルの凹凸が出来、 光沢 鈍化が起きることになります。
これを防ぐにはどうしたらよいでしょうか。
溶けるプロセスをお読みになってお分かりだと思いますが、 汗やアブラが付いたらすぐ拭き取ることが大事なのです。
少なくとも使用後、 よく拭いてしまうことが真珠の光沢鈍化を防ぐ最良の手入れだということです。
拭くものは柔らかい布であれば何でもよいと思います。 理想をいえば水を吸う性質 (吸水性) と油分を吸う性質 (吸油性) を
同時に持っている布が望ましいでしょう。
万一くもってしまった場合どういう修復法があるのでしょうか。 その原理は次のとおりです。
上述の説明で「この層の一番上の結晶 (表面の結晶) が酸で溶けて変形した」と述べました。
また「数ミクロンレベルの凹凸が出来、 光沢鈍化が起きる」とも述べました。
真珠層は結晶が何百、何千と積み重なっているのですから、一番上の結晶、 凹凸が出来た結晶を取り除けば (剥けば) また新しい結晶が出てきて、 光沢は回復するということになります。
幸い結晶と結晶の間にはたんぱく質がありますので、 そこで剥けるわけです。
この修復については専門家にゆだねるべきですが、簡単なものについては研磨剤入りの布などで「剝く」こと は可能です (図6)。
出典「ジュエリーコーディネーター検定3級」
パールネックレスのクリーニングおよび糸金具交換クッション加工をさせていただきました。
50年ほど前のお母さまの嫁入り道具だったというパールネックレスですが、長年の使用で真珠の表面が粉を吹いたようになっていました。長さが少し短く38センチなので、クッション加工で40センチにして、糸金具交換のご依頼でございました。
真珠は炭酸カルシウムというものでできており、それに装着時の汗などが付着し真珠表面が侵され、それが何度か度重なってくるうちに表面の光沢が失われていきます。それを防ぐためには、装着後は柔らかい布で拭いてあげることです。光沢が失われてしまっても、何百何千という真珠層の一番上の曇った部分を磨き去ることで、光沢は甦ります。
ご卒業、ご入学シーズン、あなたの真珠ネックレスのメンテナンスもお早めに!
あなたのジュエリーのお悩みを解決します。
パールネックレスを珠足し延長リフォームさせていただきました。現在約8.5㎜珠で43センチのネックレスを、10珠足して延長させていただきました。
真珠の専門書には「真珠のネックレスは珠を足したりできない」と書かれていますが、そんなことはないのではと思います。たしかに一度使われた真珠は、汗などによって変色することはあると思いますが、お客さまも完璧なものを求めているのではなく、良いものでも使えないものをより良く使うにはどうしたらよいか、受け継がれたものを受け継いでゆくにはどうすればいいかとお考えなのだと思います。
真珠全体を洗浄し磨くと、ほら、きれいになりますでしょ。きれいにしてから真珠をあわせ、延長リフォームさせていただきました。
あなたのジュエリーのお悩みを解決します。
パールネックレスをクリーニング珠磨き・糸替えさせていただきました。
お母さまの嫁入り道具のパールネックレスをお嬢さまに託すべく、糸替えクリーニング珠磨きをさせていただきました。永年お使いの真珠ネックレス、糸は切れ、真珠表面の肌は荒れ、光沢がなくなっています。しかし、真珠層の厚い本物のあこや真珠であれば、お手入れすれば復活します。
真珠は炭酸カルシウムの小さな結晶が、何百、何千と層を成して積み重なり、真珠層を形成しています。その表面の結晶が、汗によって時間をかけて変形し、真珠はくもります。表面をひと珠ひと珠、丁寧に磨いてあげれば光沢は回復します。あと、光沢を増すためにもうひと手間かけます。
パールピアスも取り付け部分が劣化して、色がかわってしまっていました。一旦接着剤を取り去って、真珠もピアスポストも磨いて、珠を取り付けなおし、リフォーム完了しました。良いものはお手入れすれば復活します。
あなたのジュエリーのお悩みを解決します。
パールネックレスの珠磨き・糸替え修理をさせていただきました。
真珠ネックレス糸替えパールネックレスの珠磨き修理をさせていただきました。
卒業入学シーズンということで、たくさんのパールネックレスのメンテナンスをお受けしています。ありがとうございます。糸が緩んで切れそうで怖いとということに加えて、真珠の表面の光沢がなくなってしまったという相談もお伺いしています。
真珠は炭酸カルシウムというもので出来ています。本来つややかな真珠の表面の光沢がなくなる原因は、表面が汗や化粧品で溶けてしまい、表面の光が散乱してテリが失われてしまうのです。それを防ぐには、真珠を使ったあと必ず拭いてから収納すればいいのですが、なかなかできないですよね。でもご安心ください。
真珠は何百、何千という真珠層が積み重なっています。傷んだ表面だけ磨いてあげれば、元の光沢を取り戻すことが出来ます。まあ、言いましても、ひと珠ひと珠ずつ磨かなければならないのですが…。
あなたのジュエリーのお悩みを解決します。
真珠の珠を磨いてから、糸替えしました。
真珠ネックレス糸替え真珠パールネックレスを修理させていただきました。修理内容は、基本の糸替え、それと真珠の磨きです。
真珠のネックレスはマメにメンテナンスが必要です。メンテナンスとはいっても、むつかしくありません。使った後は必ず柔らかい布で拭く。ティッシュでもいいです。表面に付着した汗や油をぬぐう。それだけでいいのです。それを怠ると真珠は曇ります。海の中では育まれた真珠は、アルカリ性です。酸性の汗が真珠の表面に着くと、表面が溶けてしまい光沢がなくなるのです。
一旦洗ってから、真珠の表面をひと珠、ひと珠、ブラシバフで磨き上げます。一皮むくときれいな真珠にもとどおり~。ただ、これができるのは良質な巻きの厚い真珠に限ります。
あなたのジュエリーのお悩みを解決します。
真珠のネックレスの、糸替え修理させていただきました。糸が切れてバラバラになってしまったそうです。
真珠のネックレスというのは、真ん中の真珠が大きくて端に行くほど小さくなる。微妙にグラデーションになっているのです。1個ずつ0.1ミリ単位で大きさを測り、より分け、並びを揃えて、糸替えさせていただきました。
お預かりした時に、真珠の表面が白く粉が吹いたようになっていました。これは汗で真珠の表面が溶けてしまったのです。磨けばもとに戻ります。真珠を使い終わった後は、きれいな布で拭いてあげましょうね!
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