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宝石の研磨
1 宝石の切断
切断はソーイングといい、宝石加工の基本です。
主に円形のダイヤモンドブレードを使い、大まかに切り分けていきます。
2 削る、摺る、磨く
切断した宝石の形を整え、美しさを出す研磨。
「研」は「削ること、摺ること」、磨は「磨くこと」。
一般の宝石加工では、ダイヤモンド砥石による削りが用いられます。
摺り加工は、レコード盤のように回転する鉄の皿に、水で溶いた研磨剤をつけて摺ります。
最後に宝石本来の美しさを引き出すために、弾性のある磨き盤に微細な磨き材を用いて、
光沢を出すのが「磨き」です。
3 穴をあける
宝石の穴あけは、最も古くから行われている加工の一つです。
古代の人々は、貝や骨、石に穴をあけ、ひもを通してネックレス等にしました。
昔は、針を弓で回転させたり、トントンと辛抱強くたたいて穴をあけていました。
その後、研磨剤を加えたり、ドリルなどを用いて機械的に回転や振動を与え、
穴をあけるようになりました。
大きなアメシストをリフォームさせていただきました。亡き人の思い出の指輪を身に着けたい。しかし、身に着けるには宝石が大きすぎる。ということで、7割ほどの大きさにリカットしてリフォームさせていただきました。
職人さんに仕事してもらうのって、ホントは大変なんです。特に私は石すり職人さんには気を使います。腕のいい職人さんは、私の仕事なんかなくっても余裕で食っていける。別に仕事なんかいらないって本気で思ってる部分もあります。
なので、動機のない仕事はトラブルの元になるので、してくれない。たとえば、楽しい仕事であるとか、お前が気に入ってるとか、昨日パチンコで負けたとか、儲かるとか、ずっと仕事を出し続けてくれている、とかじゃないと、してくれないんですよ。金出しゃあやってくれるなんて思ったら大間違いなんです。ほんとに怖いです。
お客さんがこの石に思い入れがあって、危険を承知で「割れても構わない」と言ってくれていて、「こんなデザインの指輪にしたいので、この大きさに何とか小さく削っていただけないでしょうか?」ってお願いしないと、仕事してくれないんですよ。これは現代における本当のお話なんです。
それでも、あなたのジュエリーのお悩みを解決します。
カラーストーンリングのオーダーリフォーム

今回カットさせていただいたのはコハクが好きで好きでたまらないお客様からの依頼でした。
コハクと言うのは1億年以上前の木の樹脂が固化したものです。1億年たってないものはコパールと言われ数年で表面がひび割れしたりするらしいです。コハクは人工的に高温高圧で加工された圧縮コハクというものがあり、これらはあまり価値がないそうです。
探しても探しても圧縮コハクの指輪しかなくてどうしても削りだしたコハクの指輪が欲しいということで、カットさせていただきました。
このコハクから出来るだけ大きなコハクのリングを削りだします。
宝石は自然そのものです。というのも中の内包物や傷がどのようにカットに影響してくるか、カットしてみないことにはわかりません。そして・・・1ヵ月ほどして研磨職人からコハクのカットが出来上がりました。
美しいレモン色をしたコハクリングが出来上がりました。
カットする前と比べるとずいぶん色が薄くなっています。
リングの腕の部分にあったグリッダー(うろこ状の内包物)はどうしても避けることが出来ず、そこは亀裂が出来てしまいました。
限られた材料を最大限に生かそうとするのですが、やはりリカットという仕事は本当に難しい仕事だなと感じた今回の仕事でした。
お母様から頂いたアメシストが大きすぎて使いずらいので小さくリカットして、いつでも身に着けられる様に作りました。
グランディディエライトという原石をリカットし、ペンダントに作らせていただきました。お客さまがスリランカで手に入れられたという原石です。
未知の原石はどうなるかわかりません。思いのほか小さくなってしまいますし、粉々になる可能性だってあるんです。この石も縦方向にカン(ひび割れ)がいくつも走り、カットしているそばからポロポロと雲母のように剥がれていったそうです。
1センチほどの大きさでしたが、5ミリ×3ミリの大きさを残すのが精一杯だったそうです。
リカットは難しい〜のです。
K18YGトルコ石リング
石合わせ・リカット
指輪の石がなくなってしまった。
特殊な形の石はリカットして合わせます。
アメシストリングの石研磨ポリッシュ、リング仕上げをさせていただきました。気に入ってよく使われていたのでしょう。リングは痛み、アメシストも所々、えぐれたりしています。
石を研磨するときは、リングから石を取り外して研磨します。取り外すときにも注意が必要です。石は4本の爪で留めていますが、4本の爪で留まっているから今の形を保持していて、外した途端に欠けていた、なんてことも可能性としてあります。
お客さまからお預かりした石を研磨するのは、リスクの高い仕事だと思っています。何が起こるかわかりません。石を研磨していただく職人さんにも、丁寧にお願いしして石を磨いていただきます。機嫌を損ねると、「お前の仕事はしてやらない」なんて言われると本当に困るので…。
なんとか石の研磨も出来上がり、リングもきれいに磨いて、石を留めまして、修理完了しました。
あなたのジュエリーのお悩みを解決します。
クロムトルマリンリングをリフォームさせていただきました。
よく見ると、石の両脇が欠けてしまっています。よほど気に入って使われていたのでしょうね。
このままではリフォームもできません。欠けた部分を削ってきれいにカットしなおしまして、横向きに配石。細長いダイヤモンドも横向きに配石し、カジュアルに使いやすくリフォームさせていただきました。
あなたのジュエリーのお悩みを解決します。
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指輪の石がなくなってしまった。
特殊な形の石はリカットして合わせます。
お母さまがずっと使っていらした指輪。姉妹で使えるように2つにリカット。そして指輪にリフォームさせていただきました。いつもありがとうございます。
永年のご使用で光沢のなくなってしまった宝石を表面研磨して美しくします。
リカットする時は、一度ジュエリーから宝石を取り外して加工します。
N様のお母様が着けられていた想い出の詰まったオパールリング。
欠けている部分をリカットしてまた着けられるようにリフォームしました。
東大阪市 N 様
ありがとうございました。
ジュエリー職人井原一成です。創業35年、父子2代の職人による地元密着の宝石店です。
長い経験でジュエリーリフォームや宝石修理などの お客様の悩み(宝石への想い、物語、デザイン、予算など)を一緒に相談しながら解決できればと思います。
・思い出の宝石が割れてしまった
・宝石に傷が付いた
・宝石が傷だらけになってしまった
・大きな宝石を小さくしたい
・宝石を分割して、姉妹で身につけたい
その他 あなたのジュエリーのお悩みを
解決したいです。
お祖母さまのヒスイの指輪を4人のお孫さまへ受け継ぐために、リフォームさせていただきました。直径1.5センチほどのおおきな翡翠の指輪です。
まずは石を4つにリカット。リカットは何でもできるわけではありません。天然石はヒビや不純物があり、慎重にカットするのですが、どうなるかわからない部分があります。自分の持ち物でしたら「割れてもしゃーないか」で済むのですが、お客さまの預かり物ですから、とても慎重になります。変に割れたらシャレになりません。
でね、リカットをお願いする職人さんが「出来ない」と言ったらそれまでなんですよ。私も職人の端くれです。リスクを一番負う職人さんの言うことには決して逆らえません。
でも、なんとか無事リカットが出来上がりました。リカットすると宝石は印象が変わります。色が薄くなったり、艶が変わったりします。
後は18金台の指輪に石をセットしまして、リフォーム完了いたしました。
あなたのジュエリーのお悩みを解決します。
宝塚のD様のガーネットの指輪。使っているうちに欠けてしまって永らく着けていませんでした。欠けた部分をリカットしてペンダントにリフォームしました。
宝塚市 D 様
ありがとうごぜいました。
オパールをリカットさせていただいております。お母さまの宝石を姉妹で使われます。ほんの少し形が違いますが、自然が何億年と作った物を最大限生かすためです。工業製品と違い、宝石には完璧な物はほとんどないですが、完璧じゃないからこそ、永く愛せるのではと思います。
オパールは今から指輪にします。
この指輪は、接着剤で留まっていますので、永い月日(10年位)で接着剤が劣化して石がなくなってしまったのでオニキスをリカットして合わせます。
ブルートパーズリングをペンダントにリフォームさせていただきました。元々のカットが特殊だったためか、想定外に容易に石が割れてしまったそうです。
お話をお伺いして、そんなに簡単に割れてしまうんだとびっくりしました。割れた部分を削って形を整えペンダントにリフォームさせていただきました。
オパールをリカットして
空枠のリフォームをしました。
大阪府(大阪市・梅田・なんば)兵庫県(神戸市・淡路)京都府,奈良,和歌山,滋賀県(大津市)などの関西地方の方はもちろん、岡山県(倉敷)広島,鳥取(米子)愛媛(松山・今治・新居浜)香川(高松)高知,徳島,福岡県(小倉・天神・北九州)静岡(浜松)愛知(名古屋)三重(津・四日市)富山,石川(金沢)福井,東京,北海道など他府県の皆さまも多くご来店ご利用いただいております。
ヨーロッパのどっかのブランドの、18金白蝶カービング(彫刻されたって意味かな?)リングを修理させていただきました。
永年のお使いで白蝶貝が割れてしまい、反対側も磨耗しておりました。リフォーム前の白蝶の中のネジは飾りかと思っていましたが、キチンとネジが切っており機能していました。が、ネジの穴によって強度が低下して割れにつながった。
リカット中にも割れちゃいそうなので、穴はあけないで修理させていただきました。
とは言っても私は宝石のカットまでは出来ません。
宝石をカット研磨するのは石研磨職人とか、カッターとか呼んだりします。
お客様から預かった石をカットするのはあまり積極的にはしません。
最初はお断りするくらいです。やはり、危険が高いからです。石と言うのは大自然そのもの削ってみてどうなるかわからない部分が多く、やってしまったら修復できません。
プラチナラピスラズリリングの、石合わせリカット石留め修理をさせていただきました。
樹脂で固定されているラピスラズリが、経年劣化により取れてなくなってしまったそうです。1990年頃に作られた手の込んだリングです。同じ形のラピスラズリはありませんので、石研磨職人さんにお願いして、リングに合わせて削っていただきました。
職人の力関係といいますか、石研磨職人さんの力は強く、石研磨職人さんに「出来ない」と言われると、にっちもさっちもいかなくなります。低頭平身で「なんとかお願いできないでしょうか?」と、研磨職人さんに助けていただきまして、ラピスラズリを研磨していただきました。
そして、片方の石が外れるということは、もう片方も外れかかってますので、両方石留めし直しまして、修理完了いたしました。
あなたのジュエリーのお悩みを解決します。
外れたカラーストーンを石合わせ・石留め