H様が、若いころお母様から譲り受けたサンゴの帯留。
ずっと長い間 タンスの中で眠ったままでした。
いつか使えるようにしたいと思いながらも、いつの日か忘れてしまいました。
ある日、引き出しを片付けていると、サンゴの帯留に目が止まりました。
私ももう70歳。生きているうちに どうしてもこのサンゴを指輪にして着けて出かけたい。
という思いをお話くださいました。
巾の広いサンゴです。
このサンゴをどういう風に指輪にしようか?
最初はとても悩みました。
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巾の広いサンゴを使い、なおかつ、使い易い指輪にしようと思います。
サンゴの形に合わせて指輪の形をWAXde作ります。
WAXというのは、ろうそくのろうと同じような素材で、とても作りやすく修正もしやすい。
金属をいきなり削るのとは違って、とても自由なデザインで作れるのです。
だんだん指輪っぽくなりましたね。
このWAXからどうゆう風に指輪にするかというと、
WAXを石膏の中に埋めて、オーブンで焼きます。
焼いて温度が上がると、石膏の中のWAXは溶けて無くなって、指輪の形をした穴が出来ます。
そこに溶かした金属を流し込むのです。
そうして指輪を作っていくのです。
指輪が出来上がりました。
サンゴと真珠の優しいイメージが調和し、とてもいい雰囲気が出ています。
サンゴの花びらをリングの造形にも取り入れ全体が調和した雰囲気に仕上がりました。
H 様には、とても喜んでいただきました。
サンゴの上下に真珠をあしらうとサンゴの優しさが一層引き立つので真珠を入れることにしました。